ミズキユウタ30歳による、映画や音楽やお笑い芸人やその他イロイロについて思ったことと&何気ない日常を綴るブログです。


by hotel_rwanda
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『イントゥ・ザ・ワイルド』@テアトルタイムズスクエア

実際に観るまで『イントゥ・ザ・ワイルド』に対してはあまり良い印象を持っていなかった。監督のショーン・ペンは役者としても映画監督としても好きだったけど、「裕福な家庭に育った優等生の若者が全てを捨ててアラスカを目指し‘自分探し’の旅に出る、その実話の映画化」という題材には全く興味をそそられなかった。

いつからか‘自分探し’っつう言葉に過剰に嫌悪感を抱くようになっていた。ナゼだろう。
学生ならともかく、イイ年こいて堂々とソレを宣言しちゃうのってカッコイイことではなくてむしろカッコ悪いことだと思うのだけど、中田英とか高橋歩(自分探し業界のカリスマ、らしい。読んだことはないが渋谷ツタヤ最上階行くと嫌でも特設コーナーが目に入る)ファンの人はそこんところ、どう思っているのでしょうか。自分探しをしている自分こそが自分であって、別にわざわざ探さなくても見つかってるんじゃなかろうか。(と言いつつ自分で言っていて意味分からなくなってきた。)

そんなわけで『イントゥ~』も、結局カネ持ちの道楽旅行映画だろうなあ、と期待していなかった。が、やっぱりショーン・ペンだし、やたら評判がイイので見に行くことに…。



素晴らしかった。

これが実話かフィクションかは関係ない。ここまで作り手(ショーン・ペン)と、主人公の魂がスクリーンに強烈に焼きついている映画は最近見た記憶が無い。
ロードムービーでもなければ自分探し映画でもなく、青春映画として傑作。
確かにアノ主人公の‘哲学’は捉えようによっては甘い。物質&消費社会の中で会社や家族に属しながら社会の一員として生きていく事は、アラスカの大自然の中でたった一人で生きていくことと同じか、それ以上に過酷なことだ。そして尊いことだ。
でもそのことに気付かない、気付きたくなくて、「そんな腐った現実まっぴらゴメンだぜ!」と背を向けて、‘旅に出てしまう’のが青春っつうもんだと思う。たとえば10年後の自分が振り返ったときに「ああ、あのときはクダらねえことに真剣に命かけて悩んでたなあ」と笑いながら懐かしむことができたなら、それは青春っつうもんだと思う。でも、この映画の主人公は‘10年後に振り返る’ことなどできない。それが切ない。


この映画の主人公と同じ22歳の頃、‘ルワンダの土を踏む’というだけの目的で2週間ほどアフリカを放浪したことがある。更にその3年前、19歳の頃、大学を辞めるつもりで、当時住んでいた京都から目的地も無くママチャリでひたすら西を目指した。結局岡山まで行って、そこから思いつきで四国に渡り、四国をヒッチハイクで1周した。アノ頃の自分に、それが‘自分探し’だったなんて客観的に分析する余裕は無かったけど、いま、29歳のミズキユータを形成しているもんの根っこは間違いなくあの2つの旅にある。そして恐れ多くも思い切って言うならば『イントゥ~』の主人公と‘19歳&22歳のオレ’は同じ穴のムジナだったと思う。

ひょっとしたら‘自分探しの旅’っつう言葉に反応してしまうのは、実は未だにそういう旅への憧れが無意識にあるからかもしれない。とっくに‘自分’なんてもんは見つけていたつもりだけど。

何かまとまりつかないままエラい焦って今回の日記を書いてしまった。その理由はというと、
今夜、夜行バスで大阪に行くので、あと30分程で家を出発しなかればならない。明日の清原和博引退試合を見るために。

今日に至るまで、映画よりもロックよりもタコの刺身よりも、自分の人生において‘好き’な期間が長いのが、清原。

とりあえず落ち着いたら『イントゥ・ザ・ワイルド』はもう一回見たい。
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by hotel_rwanda | 2008-09-30 20:55 | MOVIE